超伝神トライブレイバー制作プロジェクト

東京都町田市を舞台にしたローカルヒーロー『超伝神トライブレイバー』の制作プロジェクトのブログです!

『まほろ駅前番外地』を読む

読書感想第2回目

今回は短編集

【窓井来足】*1

 さて、今回は前回に続いてまほろ駅前』シリーズの第2作にして番外編の。

まほろ駅前番外地の感想……なんだけど。

 

【桑林識句】*2

 なんだけど? まさか、また何から話そうとかで悩んでいるんじゃないでしょうね。

 

【窓井

 いや、個人的な意見を言ってしまうと。

 短編集みたいな本の場合、思い入れが強い話と、そうでもない話があって。

 平等に扱うっていうのが難しいというか。

 

識句】

 まあそうでしょうけど。

 でもそれを言ったら読書感想自体、全ての本を平等に扱うっていうのは無理でしょう?

 

【窓井

 まあ、そうだよね。

 客観的にどうかではなく、あくまで僕自身の感想で書いている訳だから。

 ただ、問題は「面白い小説だったから感想が長く書ける」という訳でもないという。

 

識句】

 それはどういう事かしら?

 

【窓井

 ん? 僕個人としては感想が長くなるのは「内容が考えさせられる話」だけど。

 単に文章を読んでいる時に面白いっていう小説もあるから。

 後者だとあまり書けないってことだよ。

 

識句】

 まあ、そういう人もいるでしょうね。

 ――、そういうのは置いておくとして。

 今回、窓井さんはどの話が好みだったのかしら?

 

【窓井

 個人的にはだけど。「星良一の優雅な日常」とか「由良公は運が悪い」みたいな。

 登場人物の日常生活が出てくる話は読んでいる時に面白かったりして。

 

識句】

 ああ、何となくわかる気もするわね。

 自分じゃない誰かにとっては当たり前の日常っていうのが新鮮というか。

 

【窓井

 そうそう。朝食は何を食べるとか、日課に何をしているとか。

 どんな服を好むとか、音楽は何が好きとか。部屋に何が飾ってあるとか。

 そういう自分とは違う「普通の日常」というのに味わいがあって。

 

識句】

 それで、登場人物になりきって、自分の実際の生活も変えたりするのでしょう?

 

【窓井

  いやいや、そこまで影響されやすくは。

 

【識句】

 ……………………。

 

【窓井

 な、無いとは言わないけど。まあ、その話はいいとしても。

 個人的には先に挙げた2つの話が気に入っていて。

 

 例えば星良一の優雅な日常について。

 この話の星良一は、半分自分に似ていて、半分全く違うみたいな感覚を覚えるのが面白かったりするし。

 

【識句】

 半分似ている? というのは?

 

【窓井

 僕自身、規則正しい生活とか、日々のトレーニングは好きだからね。

 ただ、この星という人物は裏社会とか、そっち系の人だから、その面は全く自分と違う訳で。

 共感できる面と、全くそうでない面があるからそこが良いっていうか。

 

識句】

 まあ、確かに。

 全く共感できないような悪党っていうのもそれはそれで面白いかもしれないけれど。

 悪人なのに自分と同じところもあるとなると。

 共感と嫌悪あるいは憧れみたいな2つの感情が絡み合うから面白いのかもしれないわね。

 

【窓井

 嫌悪あるいは憧れ?

 

識句】

 人間って悪い事をしている奴には嫌悪感を覚えるけれど。

 社会の正しさに縛られずに生きている人に、憧れる感情も持っているものでしょう?

 

【窓井】

 まあ、そうなんだけど。

 識句さんもそういう悪い奴に憧れたりする訳?

 

識句】

 あなた、私の事を「悪を否定するだけの正義感の強い女の子」だとでも思っているのかしら?

 

【窓井】

 いや全く。

 

識句】

 ……ならいいのだけど。

 ところで、他の話についてはどうなのかしら?

 例えばさっき話題に挙げていた由良公は運が悪いとか。

 

【窓井】

 あの話はどちらかというと由良より、行天が魅力的かな?

 

識句】

 まあ、そもそもタイトルの由良公という呼び方自体。

 行天が由良を呼ぶ際に使っている呼び名だから。

 あの話はそもそも「由良という少年視点で行天を描いた作品」だと思うのだけれど。

 

【窓井】

 そうかもしれないけど。

 兎も角、あの話は行天の「思いついても普通はやらない行動をして、しかも上手い事やってのける」という面とか。

「普通の大人基準なら駄目な感じだけど、頭は回るし、例え少年でも対等な人として扱っている」面とかを存分に見ることができて個人的には好きなんだよね。

 

識句】

 そうね。他の話だと行天は子供が苦手という事だけれど。

 あれは彼が子供を子供扱いせず、対等な人間として考えているからという面もあるんじゃあないかしら?

 勿論、この辺りにも彼の過去の事情が絡んでくる気もしているけれど。

 

【窓井】

 そうかもしれないね。その点由良は少年としては大人な思考をしているから。

 行天の方も、単に年下扱い程度で済んでいるから付き合いやすいのかもしれないし。

 

 【識句】

 ところで、今回収録されていた話には。

 いくつか、そういう行天の過去に関わりそうな話もあったと思うのだけど。

 

【窓井】

 うーん。あの手の話の感想なんだけど。

 これについて触れると次回扱う『まほろ駅前狂騒曲』のネタバレにもなりそうだし。

 特に「なごりの月」なんかは。

 

 【識句】

 だから、ここでは感想が書きにくいと。

 

【窓井】

 まあ、そういうのもあって最初に言ったように平等に話を扱うのが難しい訳で。

 だから、今回話題にしてない話が面白くなかったわけでもないと。

 

 ――ところで、識句さんとしてはどの話が面白かった?

 

 【識句】

 「銀幕の思い出

 

【窓井】

 ああ、あの話ね。

 個人的には戦後すぐの町田……いや、まほろの様子が面白かったし。

 あと、あの話で出てくる「カフェーアポロン」のモデルになったお店。

 あれはすでにない*3から。この小説自体が町の過去を記録したものにもなっていて……。

 

 【識句】

 いえ、それもあるけど。

 恋愛の話が興味深かったと。

 

【窓井】

 え? 識句って恋愛ものとか興味ある系なの?

 

 【識句】

 あなた、私を何だと思っているのよ。じゃなくて。

 

 男一人女二人の三角関係はずるずる長引くという話が。

 全く持ってその通りだから、感心しただけよ。

 

【窓井】

 うーん。どうだろう? だって、君たちの場合。

 結託はしていないけど、取り合いじゃなくて譲り合いになっているだろう?

 

 【識句】

 君たち……? さて、何の事かしら?

 

【窓井】

 ………………まあいいや。

 

 さて、という事で今回は『まほろ駅前番外地』の紹介でした。

 次回は『まほろ駅前狂騒曲』を扱う予定なので、よろしくお願いします!!

 

(この記事で窓井と会話している桑林識句は架空の人物ですが、読書の感想については実際に窓井が読んで感じた事を元にしています)

*1:まどいきたる。このブログを書いている人で『超伝神トライブレイバー』の作者。

*2:くわばやししるく。『トライブレイバー』に登場する文学少女

*3:2014年1月26日に閉店しているそうですが、現在は同じ場所に別のカフェがあります。

成瀬付近を歩く

創作機動部隊 episode.34

成瀬の歴史あれこれ

 前回の記事より1日前の話になるのですが。

 私、創作起動部隊の窓井来足*1は、今月10日に。

 町田市成瀬付近を散策してきました。

 

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 まず今回行ったのは成瀬城跡で。

 この成瀬城というのはあまり詳細がわからない城なのですが。 

 一説には平安末期から鎌倉初期にかけて横山党の鳴瀬四郎太郎の館があった場所に。

 横山党没落後に城が建てられたのではないかという事のようです。

 

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 次に、向かったのは東雲寺で。

 ここには町田で最も古いとされる奈良時代の仏像である誕生釈迦仏立像があり。

 

 更に、ペリーから国書を受け取った浦賀奉行の一人。

 井戸弘道とその妻のお墓があります。

 

 誕生釈迦仏立像については。

 通常は右手で天を指しているのが、この像では左手で天を指していて。

 これは日本では5体ほどしか確認されていないという事でした。

 

 井戸弘道に関しては。

『町田の民話と伝承』の第一集に。

「ペリーと会見した井戸石見守」という話として収録されているのですが。

 

 黒船やペリーといえば、日本史の中でも有名な事件なので。

 私の制作している『トライブレイバー』でも何かの際に扱いたいと思い。

 

 例えば「海外からヒーローがやってきたのに対応する話」などをやった際に。

 このエピソードを話題に挙げたりできないかと考えています。

 

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 その後、成瀬クリーンセンター付近に向かい。

 この周辺にある石造物を多数見てきたのですが。

 

 今回、特に気になったのが日露戦争で戦死した中里好治という人物のお墓と。

 享保の頃に処刑された原嶋源右衛門の供養碑で。

 

 中里好治については。

 今年受講していた市民大学でも扱われていて。

 文学青年が優秀だったが為に戦場に行くことになり戦死したという話が。

 個人的には興味深かったこともあって今回足を運んでいて。

 

 原嶋源右衛門に関しては『町田の民話と伝承』に載っているエピソードだと。

 何故義民なのかがわからなかったので調べに向かったのですが。

 どうやら、役人側からすると「境界争いの際、境界線を偽った」という事になっていて。

 しかし、現地の看板などによると「見せしめのために処刑された」という話で。

 

 私個人としては、資料も少ない事もあって。

 この件に関してはあまり詳しくは言えないですが。

 ただ、一方的な視点だけで歴史を考える事は、問題があるのではないか?

 と、今回の件で改めて考えたというのはあります。

 

 また、地元の歴史を『トライブレイバー』で描く際に。

 時代の中で犠牲になった人々について触れないのは良くないのではないかとも考えていて。

 この辺りをどうやって物語に加えるか……というのもあります。*2

 

 と、今回はこのような形で成瀬付近を散策してきました。

 今後も、町田市内の散策は続け、それをブログでも紹介していく予定なので。

 その際は是非よろしくお願いします。

*1:まどいきたる。この記事を書いている実在の人物にして、創作起動部隊の隊員というキャラクターでもある。

*2:一応、アナザーブレイバーの麻幌さとりが「武神の力を手に入れたが為に、周囲から戦う事を要求されるようになった」という登場人物なので、どちらかというと〈時代の流れで犠牲になった者〉側の視点からものを考えるキャラクターなのですが。

「地域表象の仮面文化」を見に行く

創作機動部隊 episode.33

ローカルヒーローの造形美とは

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 私、窓井来足*1は先日。

 城西大学水田美術館で開催されているローカルヒーローに関する展示。

地域表象の仮面文化 ローカルヒーローの造形美を見に行ってきました。

 

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 今回私がこの展示を見に行ったのは、当然。

 私がローカルヒーローのファンであり。

 また自身もローカルヒーローを作っているからというのはあるのですが。

 

 それ以外に。

 

 私はローカルヒーローあるいは変身ヒーローに。

 祭祀などで見られる仮面をつけた超人と類似した点が多い事が気になっていて。

  今回の展示案内の中でそういった事に触れられていた事もあり。

 この展示を見に行ったというのもあります。

 

 勿論ヒーロー、特にローカルヒーローの中には。

 モチーフが伝統的な祭祀の衣装や仮面という場合もあるので。

 制作側はヒーローと祭祀の関連性を意識してはいると思うのですが。

 

 一方、受け手側である視聴者や観客は何故、祭祀にしろヒーローにしろ。

「仮面をつけた異形の存在」に魅力を感じるのかというのは。

 文化的にも人間の心理的にも気になっていて。

 

 例えば民俗学や美術あるいは心理学などの面から。

 この「仮面をつけた異形の存在」を扱った資料や展示があれば。

 今後も私は是非見たいと考えています。

 

 さて、それと展示を見ていて思ったことですが。

 

 今回の展示ではローカルヒーローを4つの類型に分類されていたので。

 私の制作しているトライブレイバー』がどれに当てはまるか考えたのですが。

 

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トライブレイバー(イラスト:ヒーローdeソルーション

 

〈超伝神〉〈町田人(あるいは町田神)〉を。

〈チョウデンジン〉と読んだのに字を当てたものだったり。

 

 あるいはトライブレイバー全体のモチーフが町田市の鳥であるカワセミで。

 装飾に市の花であるサルビアや、市の木であるケヤキを入れていますが。*2

 

 あまり前面に地域を連想させる要素を出していないので。

 今回の類型だと2番目の。

「地域の要素を内包するが表に出さず、背景に留めたもの」に当たるのではないか

 ……と、思っています。

 

 と、このような形で。

 今回の展示は個人的にも色々と考える事があり、面白かったのですが。

 

 それに加えて、様々なローカルヒーローを見ることができたため。

 ヒーロー達から、ヒーロー制作を頑張るための力をもらう事もできました。

 

 よって、今後ますますヒーロー制作に力を入れていくので。

 このブログを読んでくださっている皆さん、応援よろしくお願いします!

*1:まどいきたる。『超伝神トライブレイバー』の作者でもあり、このブログを書いている実在の人物だが、同時に〈ヒーローの力を借りるためにコスプレしている人〉という設定のキャラクターでもある。

*2:顔が水に飛び込むカワセミを、額や胸の部分がサルビアの花やケヤキの葉をモチーフにしています。ちなみに、頭のアーチ型のものは「町田シティゲート」を隠しモチーフにしており、物語中で〈2つの町田〉が登場するため2本あったりします。

『まほろ駅前多田便利軒』を読む

読書感想第1回目

過去と再生と

【窓井来足】*1

 さて、前回の予告通り、今回は第1回目の読書感想として。

まほろ駅前多田便利軒』の感想なんだけど。さて、どこから話そうか。

 

【桑林識句】*2

 その前回というのから随分経っている気がするけれど……それはさておき。

 どこからって。とりあえず気に入った部分とかからにしたらどうかしら?

 

【窓井】

 気に入った部分ねぇ……。

 とりあえず僕としては、あまり綺麗事は描いていないというか。

 むしろ、どうすることもできないとか、どうしようもないとか。

 そういう要素の方が強いという点が、この作品の好きなところかな?

 

【識句】

 どうしようもない?

 

【窓井】

 まあ、これは。

 過去に起きた事はどうしようもないという点と。

 登場人物世間的には「どうしようもない」側の人という点の。

 2つの点でなんだけど。

 

【識句】

 そうね。世間的にはあなたも「どうしようもない人」側でしょうから。

 その分、共感できるのかもね。

 

【窓井】

 ……なんか尖った言い方だなぁ、と思いつつその通りで。

 僕自身が「過去の取り返しのつかない事」で「世間的にはどうしようもない側の人」になったような人間だから。

 まさに、そこに共感しているっていうか。

 

【識句】

 ふうん。つまりあなたは。

 登場人物の多くが過去に起きた事で傷を抱えていて。

 結果として世間一般とか普通、あるいはまともと言われるような生き方をしていない……いえ。

 

 ひょっとしたら「できない」というべきなのかもしれないけれど。

 兎も角、そこに魅力を感じたって事かしら?

 

【窓井】

 うーん。そこはまだ共感ではあっても魅力じゃあなくて。

 このまほろ駅前』シリーズでは「傷を乗り越えて成長する」みたいな点に対して綺麗事を言っていない辺りが。

 個人的には魅力なんだよね。

 

【識句】

 それは具体的にはどういう事かしら?

 

【窓井】

 例えるなら「傷を抱えて、あるいは乗り越えて生きている」事自体は美しいとしていても。

「傷の分、他の人より成長する」とか「成長できたから良かった」みたいな美化の仕方はしていないっていうか。

 僕としてはそんな感じがして、そこが好だったりして。

 

【識句】

 なるほど。確かに世の中、辛い目に遭った人に。

「苦しみは人を成長させる」とかいう人もいるけど。

 当事者からしたら、知った事ではないのかもね。

 

【窓井】

 まあ、多分その手の「苦しみは人を成長させる」という意見の人は。

 例えば「自分の行いが人を傷つけた」とか「人を助ける事ができたのに、しなかった」みたいな。

 後悔からくる苦しみをあまり想定していないんじゃないかって思うんだけど。

 

【識句】

 後悔からの苦しみでも成長はできるでしょうけど――

 

【窓井】

「成長できたから良かった」にはならないんだよね。この場合は。

 

【識句】

 まあ、そうでしょうね。

 他人を犠牲にしたことに対する後悔を、自分が得した事で良しとできるような人なら。

 最初から後悔しないでしょうし。

 

【窓井】

 まあ、それ以外の事も含めて。

 この作品では「苦しみは人を成長させるから良い」みたいな考えを否定している面が強い感じがするけど。

 でも、登場人物たちは後悔の中で先に進もうと足搔いている感じがして。

 そこが私としては魅力なんだよね。

 

【識句】

 足搔くところは良いのかしら?

 

【窓井】

 後悔に立ち向かうために足搔くか、それとも何もしないかは本人の意思だけど。

 僕個人としては、後悔に立ち向かう人の方が好きだからね。

 

【識句】

 つまり、あなたの好みという話なのね。

 

【窓井】

 どう生きるかは人それぞれだけど。

 どんな生き方をしている人が好か嫌いかも人それぞれだからね。

 

 で、この辺りの後悔とか納得とかに関しては。

「不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だという事はない」

  っていう作中の台詞が気に入っていて。

 

【識句】

 その台詞、いいわよね。私としてはその台詞と、

「愛情というのは、愛したいと感じる気持ちを、相手から貰うこと」

 という台詞はこの作品の内容にとって、結構重要だと思っているのだけれど。

 

【窓井】

 ああ、そっちもいい台詞だよね。

 

【識句】

 ええ、まあいい台詞ではあるのだけれど。

 何かこの2つの台詞からは作品全体に関わるものの考え方が見える気がするのよね。

 例えば――おっと。

 多分これは続編の内容にまで関わってくるんじゃないかしら?

 

【窓井】

 続編?

 

【識句】

 ええ。まあ、それはその時にまた話すとして。

 最後になるのだけど。確かこの作品が『トライブレイバー』に影響を与えた部分があるって言っていたけれど。

 

 それはさとりさんの苗字……確か、厳密には偽名だったはずだけど。

 それが「麻幌」だという事かしら?*3

 

【窓井】

 うんまあ、それが一番わかりやすいところだね。

 ただ、もう一つあるとするならば『まほろ駅前』作中で町田……いや、まほろ市だけど。

 そこの事をどっちつかずとか文化と人間が流れ着く最果ての場所と表現している部分があって。

 これが『トライブレイバー』が「境界線」をテーマにしている理由の一つだったりして。

 

【識句】

 え? そうなの?

 

【窓井】

 まあ、実際には制作のかなり早い段階で。

 境川を作品の重要なポジションに置いたり。「町田は東京なのか神奈川なのか」と言われる事を意識していたり。

 

 あるいは「地元だけ栄えさせようとする奴らをローカルヒーローの敵にしたらどうか」と考えていた事もあって。

 逆にヒーローは「他の地域との繋がり」を重要視するようにしていたから。

 

 境界線が『トライブレイバー』のテーマというのはなんとなくはあって。

まほろ駅前』を読んだ時により一層強くテーマとして描こうと思った。

 という感じなんだけど――ただ。

 

【識句】

 ただ?

 

【窓井】

 そういう直接的に影響を受けた部分を除いても。

 やっぱり『まほろ駅前』シリーズは町田を舞台にした作品としては有名な上に。

 僕自身も好きな作品だから、結構『トライブレイバー』を作る際にも意識している面はあるよなぁ……と。

 

【識句】

 なるほどね。

 で、次回の感想もその『まほろ駅前』シリーズになるんでしょう?

 

【窓井】

 まあ、前回言ったようにこの読書感想は町田市民文学館が出している「町田が登場する文学作品」に沿って1番から読んでいるから。

 あと2回はそうなるね……という訳で。

 次回は『まほろ駅前番外地』の感想になる予定です!! よろしくお願いします☆

 

(この記事で窓井と会話している桑林識句は架空の人物ですが、読書の感想については実際に窓井が読んで感じた事を元にしています)

*1:まどいきたる。このブログを書いている人で『超伝神トライブレイバー』の作者。

*2:くわばやししるく。『トライブレイバー』に登場する文学少女

*3:まほろ〉と読む。ちなみに、この漢字を当てたのは〈多摩〉は昔〈多麻〉とも書かれていたという事と、漢字二文字に共通の法則を持たせようとした結果「どちらも布に関連する」というのが思いついたからというのがある。

市民大学終了

創作機動部隊 episode.32

祈りについて個人的に思うこと

 先々週の金曜日にまちだ市民大学 HATS 町田の歴史」講座の第9回目がありました。

 

 2020年度後期の「町田の歴史」講座最終日の今回は。

「伝統的な祈りと私たちの祈り」というテーマで。

 過去から現代までの信仰や宗教に関する人々の価値観を幅広く扱っていたのですが。

 

 個人的にいくつか気になったものがあり。

 

 例えば「神」というのを日本人がどう扱ってきたかという話などは。

 私の制作しているトライブレイバー』がタイトルにも〈神〉と入っていて。

 また、作中でも「境川の神」というキャラクターがいる事もあって。

 とても気になる内容でした。

 

 ちなみに『トライブレイバー』の世界観における神というのは。

「超常的な力を持っている存在のうち、人から神と崇められている者」となっており。

 

 その為、場合によっては人間よりも弱い事もあり。*1

 また、神なのか妖怪なのかといった分類は人間側の認識に影響される事になっています。

 

 また、神と人との関係性については。

 この講座ではイザベラ・バードが日本人が神に富を期待することに批判的な考えを持っていたというのが取り上げられていましたが。

 

『トライブレイバー』では、主人公である郷には、仲間として境川の神である水槌が存在するため。

 安易に神に頼る事を郷はあまり好んでおらず。

 宮本武蔵の「神仏を尊びて神仏を頼らず」という言葉を出して、水槌に頼り過ぎる自分を戒める場面があったりするので興味深かったです。

 

 とはいっても、郷の場合。

 水槌は尊敬する先輩であると同時に、異性としての好意を持っている相手でもあるため。

 彼女に頼り過ぎる事に抵抗があるという面も強いのですが。

 

 ただ、私個人としては神仏を「頼りになる先輩」というような形で考えており。

 なので、尊敬はするものの頼ってばかりではいけないのでは?

 と考えているのもあって、この郷と水槌の関係は理想的な人と神のあり方としている面もあります。

 

 さて、他に。

 私が興味を持ったのは宗教や信仰に関する意識調査のデータで。

 これについて「信じる/信じない」というのをどう判断したのかが気になっていて。

 

 例えば私の場合、ご利益を「そう信じている事で、結果的にそうなるもの」という面からならば信じていますし。*2

 神や神秘のようなものも「現代の人間にはまだ理解不能なものが存在する」という意味ならば信じていますが。*3

 人によってはこういうものはご利益や神とは言わないと考える人も当然いると思うので。

 

 そう考えると、そもそも。

 ご利益や神についての定義がわからなければ、信じるも信じないも言えない。

 というのが、私個人としての意見です。

 

 また、このデータには墓参りをしない事を「宗教的な行為をしない」という側で見ているようでしたが。

 仮に「嫌いな人の墓には行かない」と意図して行っていない場合は、むしろ宗教的なのではないか? とも思いました。

 

 勿論、今回紹介された資料より詳しいデータが他にある可能性もあるし。

 あるいは、私のような視点から見る人は少数派なので、データ全体からしたら誤差であると判断されているのかもしれませんが。

 

 そもそも、何をもって信仰心があるとか、神やご利益を信じるかどうかと言っているのかというのは。

 宗教や信仰を考える上では、むしろ必要な事ではないか? と思っています。

 

 さて、このような形で毎回感想を書かせていただきましたが。

 最初にも書いたように、今回で今期の市民大学は最終回でした。

 

 ですが、私個人としては、もっと様々な視点から歴史を学んでいきたいと考えており。

 そして、特に町田に関する歴史について勉強した際は。

 このブログでも紹介したいかと思っています。

 

 では、読者の皆さん、その際はまたよろしくお願いいたします。

*1:超常的な力を持っているとしても、その他が平均的な人間より弱い場合もあるため。

*2:みんなが「価値があがる」と考える事で、実際に価値があがるといったような話。

*3:逆に考えれば、現代科学で解明されているものでも、時代を遡れば「当時の人からしたら神の奇跡であった」という事もできるのですが。

町田で清掃活動を

創作機動部隊 episode.31

ただし、今回のコスチュームは

 11月22日に私、創作機動部隊の窓井来足*1は。

 オールヒーローズプロジェクトの活動に参加して、町田駅周辺で清掃活動をしていました!!

 

  オールヒーローズプロジェクトに関してはこちら。

 

peraichi.com

 

 ただ、今回窓井は。オルタブレイバー*2ではなく。

 冥彩騎士・刃眼*3の姿で活動していました。

 

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 と言っても、魔力温存のために、衣装のうち一番目立つ部分である仮面は封印した状態での作業が主だったので。*4

 傍から見たらマゼンタの派手なシャツに黒ネクタイをした人物にしか見えなかったと思いますが……ともかく。

 刃眼として清掃をしてきたという事です。

 

 で、ゴミに関してはこの程度集まりました。

 

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 今まで町田駅周辺で清掃する時は街の中心が主だった為か。

 あまりゴミは落ちていなかったのですが。

 中心から少し離れた場所や、路地裏のような所に行くと結構ゴミがあり。

 加えて、今回は2時間半ほど清掃していた事もあって普段より多めに集まった感じです。

 

 さて、今回こうして『トライブレイバー』とは関係のないキャラクターとして活動していた訳ですが。

 創作起動部隊は「自分達の制作しているキャラクターの力を借りて活動するチーム」なので。

 今後も刃眼や。そのほかのヒーローの姿で活動する……かもしれません。

 

 また、最後に。

 オールヒーローズプロジェクトの方に。

 

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 こういった号外を制作していただいた事を報告させていただきます。

 素敵な記事、ありがとうございました!!

 

 では、私自身は今後も個人的に清掃活動を頑張っていくつもりなので。

 よろしくお願いします。

*1:まどいきたる。

*2:窓井が『超伝神トライブレイバー』の主人公、郷の力を借りた状態。詳しくはこちらを参照。

*3:めいさいナイト・ばがん。厳密には『冥彩騎士・刃眼』という私が制作している作品に登場する、同名のヒーローの力を憑依させるために、窓井が衣装を着た姿。

*4:現実的な面でいえば「顔が見えない状態で一人で清掃していると、不審者と思われる為」だったりします。

慰霊の形

創作機動部隊 episode.30

戦没者と慰霊碑

 先週、金曜日にまちだ市民大学 HATS 町田の歴史」講座の第8回目がありました。

 今回は戦没者と慰霊碑」という事で、主に日清戦争から太平洋戦争までの戦争と祈りについてを扱っていました。

 

 この中で、私が興味を持ったのは。

 以前、この市民大学のバス見学ツアーの記事でも触れた。

 忠生という地名や兜塚と、慰霊塔の関係についてで。

 

 この辺り、どうやら多くの戦死者が出た日露戦争の時に。

 戦死者を「忠魂」として称えるようになり。

 しかし、第二次大戦後に戦死者の為に建てられたものは。

 あくまで「慰霊」という形に趣旨が変わった為。

 

 元々忠魂を称えるために作られた場所に、戦後に慰霊塔が建ったり。

 あるいは慰霊のための場所に、戦争記念碑なども集められていたりする。

 ……という事のようでした。

 

 で、これに関して私個人としては。

 一方で、当時の人達の思いを尊重したいというのもあり。

 

 また他方で、戦死する事を世間的に美化するようになった過程を知る事は。

 平和を維持するためには、必要な事ではないだろうか? とも思いました。

 

 また、これは歴史というよりは戦争や平和についての事ですが。

 どうも私の感覚では、世の中は「戦争は悪、平和は善」と知識を与えても

 何故そうなのかを考えさせる教育をしていないのではないかと思い。

 

 しかし、考えない教育では。

 例えば「平和を脅かす可能性がある者は、攻撃して構わない」と言ったような。

 矛盾をはらんだ意見に何の疑問も抱かなくなるのではないか? とも思いました。

 

 私自身としては、考えた上でそういう意見を持つならば。

 意見を持つこと自体は相手の価値観として認めたいのですが。

 考えもなく矛盾した言動をする人というのは危険ではないか? と考えています。

 

 さて、そんな感じで。今回は戦争について扱っていましたが。

 次回で、今期の市民大学は終了となります。

 

 最終回はどうやら、伝統的な祈りと現代の私たちの祈りを扱うようですが。

 どういった内容になるのか、楽しみです。