風邪をなおした「お茶坊様」とは
創作機動部隊 episode.15
智海法師と流行り病
さて、昨日に引き続き『町田の民話と伝承』を読んでいて知った。
町田市内の風邪に関連する信仰のある場所に関して。
このお茶坊様というのは無縫塔(卵塔)の事で。
無縫塔とは主に僧侶のお墓として使われる石塔なのですが。
この無縫塔は智海法師という、小山の三ッ目荒ヶ谷戸にあった観音寺のお坊さんのもので。
その観音寺が廃寺となった後、現在の福生寺に移されたものだといいます。
そして、この智海法師という方は。
安永8年(1779)に小山から相原にかけて流行した流行り風邪を鎮めるために。
入定したという方だという事で。
その際に「私の死んだ後は、お茶をあげてくれ」と遺言したため。
この無縫塔に風邪が治るように願掛けした者は。
治った後に、お礼としてお茶を供えるようになった……といいます。
私個人としては、当時流行っていたという風邪についてや。
廃寺となった観音寺というものにも興味があるのですが。
今後、これについても調べてみたいと思っています。
――と、前回と今回。
風邪に関連する信仰のある場所を扱いましたが。
私としては、実際にご利益があるかという事以上に。
当時の人が何を考え、どう行動したかを知るきっかけとして。
このような信仰を知っていただければと考えています。
では、私は今後も町田市内あるいは町田に関連する物事を調べていこうと考えているので。
応援、よろしくお願いします。
(この記事で活動している〈ヒーローを召喚するために町田を調査している部隊〉としての創作機動部隊はフィクションですが、創作活動やお寺の参拝などは実際に行っています)