キャラクター三名による自己紹介(その3)
誰の為に、作るのか
そして誰の為に、生きるのか
――『超伝神トライブレイバー』の主人公、ライバル、ヒロインの「店屋 郷、高座 水槌、麻幌 郷里*1」三名に。
それぞれ自己紹介をしていただこうかと、集まっていただいて今回で三回目。
ちなみに第一回目はこちら。
第二回目はこちらになります。
ちなみに、司会は窓井来足*2が行っております。
【店屋 郷】
おい、司会……いや、窓井来足!?
――いきなり何だ? いきなりフルネーム呼ぶなんて。
【郷】
このトークが、いわゆる自己紹介ではないことは、なんとなくわかってきたんだが。
お前、この『超伝神トライブレイバー』を本当に当初は子供向けに作っていたんだろうな!?*3
【麻幌 郷里】
それは私も気になっていたが。
確か「子供向けに作ろうとして、話が重くなって、大人向けにした」
……とか説明していなかったか?
【郷】
ああ。俺もそう聞いていた。
だが……どうも前回までのトークで〈萌えキャラ〉どうとか〈のじゃロリ〉がどうとか。
頻繁にそういう話題が出ていて、そっちの意味でも子供向けって感じじゃねーんだが?
【高座 水槌】
なんかそれ、あたしが子供向けじゃないって言われているような……。
まあ、子供には刺激が強すぎるかもねぇ……大人の魅力っていうか。
【郷】
いや、そうじゃない……じゃなくて。
そもそも、子供以前に〈のじゃロリ〉とか、そういうの。
オタクな人以外に話が分からなくねえかって。
【水槌】
でも、別段オタじゃない郷君もわかっているじゃん。
【郷】
それは主にベンテン様*4がいつもそういう事いっているからでしょーが!!*5
【郷里】
で、どうなんだ? 作者?
どうも「話が複雑で重い」という以外の意味で大人というより、オタク向けになっている気さえするんだが?
――まあ、話を大人向けにすると決めた段階で。
内容はオタク向けにもしているから当たり前だけどね。
【郷】
……何で!?
【水槌】
やっぱ、あたしの魅力は一部の理解ある人以外には刺激が……。
【郷里】
それはないと思うぞ。
――当たり前だけど。大人でヒーロー作品に興味を持つのはまずオタクなので。
そこをメインターゲットにしないと、制作協力者も集まらない。
というのが理由だね。
【郷里】
なるほど。
まずヒーロー作品自体に興味がある人を集め、それにより人脈を作り。
それから一般的な大人、更には子供をターゲットにした作品を作る……という事だな?
【郷】
ああ、俺達も子供向けに、俺たちの世界でヒーローショーとかもやってきたけど。*6
子供を相手にするってのは、大人を相手にするのとは違う苦労があるからな。
【水槌】
まあ、子供っていうのはつまり〈自分とは世代が違う人〉なんだから。
相手の好みに合わせた作品を作るのも、一苦労だよねぇ……。
【郷里】
神様基準の感覚で同人誌作って、人間にうけずに失敗した神(ひと)が言うと、説得力があるな。
【水槌】
だから、それは言わないでってば。
【郷】
まあ、でも。
大人が自分たちの好きなものを作っている様子を子供に知ってもらえば、子供は大人になる事に希望が持てるわけだから、結果的にいいんじゃねえか?
――この『超伝神トライブレイバー』のテーマの一つ〈自己犠牲〉にも関わる事だけど。私としては「子供の為に、大人が犠牲になる」というのは。
場合によっては子供に罪悪感を与えたり、大人になる事に対してマイナスのイメージをつける事なんで。
そういう点でも、自分達が好きな事やっているというのを子供にも伝えられたらなぁ……というのもありますね。
【水槌】
まあ、とは言っても。
自分の都合ばかり考えて、他人の事を考えないとそれはそれで困るんだけどねぇ。
【郷】
その辺りの自己犠牲とか自己中心とか。
どっちかにばかり偏ると危ないってのを描いて欲しいんだけどね。
ヒーローとしては。
【郷里】
というわけで、作者。頼むぞ。
――何故か、自分のキャラクターに応援? というか要求? されているのですが。
今回はこの辺りで。
……しかし、この三人によるトーク、いつまで続くのでしょう?
〈次回に続きます〉
(この記事はフィクションです)
*2:まどいきたる
*3:イメージとしては「作者が作ろうとしたから、それにふさわしい〈世界〉と引き合った」という感じなので〈異世界にとっては事実〉であると同時に〈作者が作った作品〉という設定になっています
*4:前にも書いたが水槌のこと。川の神である彼女の名前は〈人間としての仮のもの〉なので
*5:ちなみに郷は作中で自身がヒーローになった関係で特撮などのヒーロー作品を見るようになったものの、それまでは「子供の頃、少年としてアニメとか特撮を見ていた」レベルだったりするのですが。まあ、それはまた別の機会に
*6:『超伝神トライブレイバー』の世界において〈ローカルヒーロー〉は「人々が自分たちの町を思う気持ち」で戦っているため、郷達は自分たちが実際に変身できるヒーローでもあり、一方で宣伝の為にローカルヒーローとしてショーをしたりもしていまして。『超伝神トライブレイバー』の中にさらに『超伝神トライブレイバー』という劇中劇があるという感じです